[Excel] VLOOKUP関数で意外なほど簡単に座席表を作る。

※記事の最後に動画解説があります。

 このブログを読んでいるのはほとんどが教員の方だと思いますが、皆さんは席替えをするときにどうやって座席表を作っているのでしょうか。今回はVLOOKUP関数を使って簡単に座席表を作る方法を紹介します。VLOOKUP関数は難しいと思っている人も多いと思いますが、実は本当に簡単なんです。他の用途にも応用できる関数なので、この機会にぜひ身に着けてしまいましょう。

名簿を準備する

 まずは名簿を準備します。最低限必要なのは番号と氏名です。これだけでもできますが、私はよみがなも付けます。最近は読みにくい漢字も多いので、授業に来てくれる先生のために。

座席表の枠を作る

 最低限必要なのは1人あたり2段です。番号を入力する欄と、名前を表示する欄です。私は前述のとおりよみがなの欄があるので3段になります。大きさ、枠の太さなどはお好みで。
 複数の行や列を同じ幅、高さで揃えたいときにはCtrlキーを使って複数選択しましょう。地味に便利です。

中段にVLOOKUP関数を入力する

 いよいよVLOOKUP関数です。
今回は「上段に番号を入力すると、中段と下段に名前とよみがなが表示される」という仕組みを作りたいと思います。

まずは中段→数式バー横のfx(数式のアイコン)をクリックし、VLOOKUPを選択します。

関数に必要な要素を入力していきます。VLOOKUP関数は基本的に
①検索値(どこに参照する数字を入力するか。)
②範囲(どの表からデータを探してくるか)
③列番号(②で指定した表の左から数えて何番目の値を呼び出すか)
で構成されています。
④検索方法 というのもありますが、とりあえず無視して構いません。

今回は次のように入力します。①②はマウスで指定できます。
①は、名前を表示させたいセルの上です。B2ですね。
②は、[名簿]シートのA2からC26までです。1列目は項目名なのでいりません。
③は、表の左から数えて2番目なので[2]を入力します。

できあがる関数は、=VLOOKUP(B2,名簿!A2:C26,2) 

となります。試しにB2セルに「1」を入力してみましょう。ちゃんと名前が表示されましたか?

数式に「絶対参照」を設定する

 あとは出来上がった関数をコピーしていくだけなのですが、1つ問題があります。Excelは(無駄に)賢いので、関数を別の場所にコピーすると関数の中の数値も同じだけ移動してしまいます。たとえば先ほどの関数を下方向に5セル移動すると、関数は
=VLOOKUP(B7,名簿!A7:C31,2)となってしまいます。 B7を参照するのは良いのですが、データを探す範囲が名簿とずれてしまっています。こういった意図しない関数のずれを防ぐために、絶対参照を使います

絶対参照の使い方

 「絶対参照」、何やら難しげな響きですが、実際はそうでもありません。関数をコピーするときに勝手に変更されたくないセルの番号に[ $ ]マークを付けておくだけです。と言っても$キーを叩く必要はなく、数式バーのセル番号付近でF4キーを押すだけで済みます。F4キーを何度か押すことで、「行・列の両方を固定」、「行のみ固定」、「列のみ固定」を切り替えることができます。今回は表を固定しておきたいので、行・列の両方を固定します。先ほどの数式が

=VLOOKUP(B2,名簿!$A$2:$C$26,2)に変わります。

数式をコピーする

 ここまで来ればもう完成したも同然です。ここまでに作った3段のデータをコピーして、座席の場所に貼り付けていきましょう。同じデータを繰り返しコピーしていくことになるので、右クリックで貼り付けるよりもCtrl+Vのショートカットキーを使った方がはるかに速くできます。1列を全部コピーし終えたら、列全体をコピーして横方向に貼り付けましょう。あとは、上段を任意の数字に打ち変えれば生徒の名前が表示されます。

VLOOKUP関数の使い道

 お疲れさまでした。うまく座席表はできましたか?手順が多いと感じるかもしれませんが、VLOOKUP関数は色々な所で使える関数なのでぜひこの機会に覚えてみてください。例えば別々に入力された国・数・英のテストの特典を生徒ごとに並べて表示し、集計するなんてこともできます。
 この関数を使って、少しでも業務が効率化できたらいいですね!